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夏の電気代を抑える家づくり|窓・日射遮蔽・断熱・エアコン計画の基本

公開日:2026/07/12(日) 更新日:2026/07/18(土) 家づくりのこと

ENERGY SAVING COLUMN

夏の電気代を抑える家づくり

暑くなってから工夫するだけでなく、
設計の段階から冷房が効きやすい住まいへ。

夏の電気代を考えると、
「高性能なエアコンを選べばよい」と思われるかもしれません。

けれども、冷房設備が同じでも、外から入る熱の量や室内に熱がこもるかどうかによって、必要な冷房エネルギーは変わります。夏の電気代を抑えやすい家にするには、設備を選ぶ前に、家そのものを暑くなりにくくすることが大切です。

先に結論

夏の電気代を抑えやすくする基本は、
「熱を入れない・逃がさない・ためない」設計です。

断熱、窓、日射遮蔽、気密、間取り、冷房・換気計画を
一棟ごとにバランスよく整えることが重要です。

この記事で分かること

  • 夏の電気代を左右する住まいの要素
  • 断熱性能と日射遮蔽を一緒に考える理由
  • 窓の大きさ・方位・ガラスを選ぶポイント
  • 冷房が効きやすい間取りと設備計画
  • 入居後にもできる無理のない省エネ対策

夏の電気代は、家のつくりで変わる?

夏の電気代は、外気温や電気料金プラン、家族の人数、在宅時間、設定温度、家電の使い方などによって変わります。そのため、「この仕様なら必ず何円安くなる」と一律には言えません。

一方で、室内へ入る熱を減らし、冷房で整えた空気を保ちやすくすることで、冷房に必要な負荷を小さくすることはできます。資源エネルギー庁も、夏季・冬季の電力使用が多い日には、エアコン、冷蔵庫、照明が家庭の電力消費の大きな割合を占めると紹介しています。

考え方のポイント

エアコンを我慢するのではなく、少ない負荷で室温と湿度を整えやすい住まいをつくることが、快適さと省エネの両立につながります。

参考:資源エネルギー庁「省エネルギー政策について」

夏の電気代を抑えやすくする7つの設計ポイント

1.床・壁・屋根をバランスよく断熱する

断熱性能を高めると、屋外の熱が室内へ伝わりにくくなり、冷房で整えた室温も保ちやすくなります。夏はとくに日射を受ける屋根や外壁、熱の出入りが大きい窓まで、住まい全体を包むように計画することが大切です。

断熱材は、種類や厚さだけでなく、隙間なく施工されて初めて設計上の性能を発揮します。図面上の数値と現場の施工品質を、切り離さずに考えましょう。

MARUWA HOME

丸和ホームは断熱等級6を標準としています

床・壁・屋根まわり・窓を住まい全体で考え、富山の寒さと夏の暑さに配慮した断熱計画を行います。

2.窓の性能・大きさ・方位を一緒に考える

窓は、光や景色、風を取り込む大切な場所である一方、外の熱が入りやすい場所でもあります。窓を大きくすれば必ず暮らしやすくなるわけではなく、方位や周囲の建物、眺望、日射の入り方に合わせて大きさと配置を決める必要があります。

とくに東面と西面は、朝夕の低い角度から日差しが入りやすく、軒だけでは遮りにくいことがあります。窓を必要以上に大きくしない、日射遮蔽型のLow-E複層ガラスを検討する、外付けスクリーンを組み合わせるなど、方位ごとに考えることが大切です。

3.軒・庇・外付け日よけで、窓の外側から日差しを遮る

夏の強い日差しは、ガラスを通って室内に入る前に遮ると効果的です。南面では、夏の高い太陽を遮り、冬の低い太陽を取り込みやすい軒や庇の計画が役立ちます。

東西面では、外付けスクリーン、すだれ、植栽なども選択肢になります。室内のカーテンやブラインドも役立ちますが、日射熱が室内へ入る前に遮る「外側の対策」を設計段階から考えておくと、暮らし始めてから使いやすくなります。

高断熱住宅ほど、日射対策が大切です

高断熱の家は、室内に入った熱も逃げにくいという特徴があります。断熱性能と日射遮蔽は、どちらか一方ではなく、必ずセットで考えます。

参考:国土交通省「省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅の設計ガイド」

4.気密性と施工品質で、すき間からの熱の出入りを抑える

断熱材を丁寧に施工しても、建物に想定外のすき間が多ければ、暑く湿った外気が入りやすくなり、冷房や除湿の負担につながります。気密性は、断熱性能を活かし、計画した換気経路をつくるための土台です。

ただし、気密性を高めることと換気を止めることは別の話です。24時間換気は、夏や冷房中も基本的に運転し、必要な空気の入れ替えを確保します。

5.冷房する範囲と家族の居場所を間取りから考える

冷房効率は、床面積だけでなく、吹き抜けや階段、天井の高さ、扉の位置、日中に家族が過ごす場所にも左右されます。開放的な空間をつくる場合は、冷気がどのように届き、暖まった空気がどこへ戻るかまで考えることが大切です。

家族が長く過ごす場所をまとめる、必要に応じて空間を仕切れるようにする、2階ホールや寝室への空気の流れを確保するなど、暮らし方に合った空調範囲を計画します。

6.エアコンの能力・位置・空気の通り道を計画する

エアコンは、大きい機種を選べばよいとは限りません。建物の断熱性能、窓からの日射、空調する広さ、天井高などから必要な能力を考え、風が届きやすく、点検や清掃もしやすい場所に設置します。

冷たい空気を送る経路だけでなく、暖まった空気がエアコンへ戻る経路も重要です。シーリングファンやサーキュレーターは温度差をやわらげる助けになりますが、建物と空調計画の代わりになるものではありません。

7.換気と湿度まで含めて「体感温度」を整える

富山・石川の夏は、気温だけでなく湿気への配慮も欠かせません。同じ室温でも湿度が高いと蒸し暑く感じやすいため、冷房と除湿、換気、室内干しの場所などを一緒に考えます。

丸和ホームでは、断熱・気密に加えて、室内や壁の中に湿気をためにくい空気の流れを大切にしています。WB工法は、壁の中に空気の通り道をつくり、季節に合わせた通気を考える工法です。

「建てる前」と「暮らしてから」でできる省エネ対策

タイミング できること 考え方
設計時 断熱・気密、窓、軒、間取り、空調計画 暑くなりにくく、冷房が効きやすい土台をつくる
設備選び エアコンの能力・省エネ性能・設置位置 建物の性能と空調範囲に合う機器を選ぶ
入居後 日よけ、フィルター清掃、冷房・除湿の調整 住まいの性能を活かす使い方を続ける
創エネ 太陽光発電・蓄電池を検討する 使用量を抑えたうえで、購入電力量を減らす方法を考える

建てた後からでも、外付け日よけや機器の手入れなど、できる対策はあります。ただし、窓の方位や軒の深さ、断熱・気密、配管・配線などは後から変更しにくいため、家づくりの初期段階で優先して検討することが大切です。

太陽光発電を載せれば、夏の電気代対策は十分?

太陽光発電は、日中に発電した電気を家庭で使うことで、電力会社から購入する電力量を減らす助けになります。一方で、太陽光発電を載せることと、家が暑くなりにくいことは別の話です。

まず断熱・日射遮蔽・空調計画によって使うエネルギーを抑え、そのうえで創エネを組み合わせると、無理のない省エネ計画を立てやすくなります。発電量や経済性は、屋根の向き、周辺の影、設置容量、電気料金、売電条件、在宅時間などで変わるため、個別に試算しましょう。

省エネの順番

①建物の負荷を小さくする → ②設備を適切に選ぶ → ③使うエネルギーを上手につくる、という順番で考えると整理しやすくなります。

暮らし始めてからできる5つの工夫

  1. 朝のうちに日よけを下ろす
    室温が上がってからではなく、日差しが入る前に外付けスクリーンやカーテンを使います。
  2. エアコンのフィルターを定期的に確認する
    ほこりがたまると風量が落ちやすいため、取扱説明書に従って清掃します。
  3. 室外機の吸込み口・吹出し口をふさがない
    物を置かず、熱がこもりにくい状態を保ちます。
  4. 室温だけでなく湿度も確認する
    蒸し暑い日は、冷房と除湿を使い分け、無理に設定温度を下げすぎないようにします。
  5. 24時間換気を基本的に止めない
    冷房中も必要な空気の入れ替えを続け、給気口や換気フィルターも定期的に確認します。

※機器の使い方やお手入れ方法は、製品の取扱説明書を優先してください。熱中症を防ぐため、体調や室内環境に合わせて冷房を適切に使用しましょう。

丸和ホームが考える、夏も無理なく心地よい住まい

丸和ホームでは、断熱等級6を標準とし、床・壁・屋根・窓をバランスよく計画しています。さらに、敷地の向きや周辺環境、ご家族の生活時間に合わせて、窓から入る日射、空調する範囲、空気と湿気の流れまで考えます。

大切なのは、電気代の数字だけを小さくすることではありません。暑さを我慢せず、家族が安心して冷房を使いながら、必要以上のエネルギーを使いにくい住まいをつくること。毎日の快適さと将来の光熱費を、どちらも長い目で考える家づくりをご提案します。

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まとめ|夏の電気代は、設計段階から考える

  • 断熱・気密は、冷房した室内環境を保ちやすくする土台
  • 高断熱住宅では、窓の方位と日射遮蔽をセットで考える
  • 間取りと空調計画は、空気の行きと戻りまで確認する
  • 富山・石川の夏は、暑さだけでなく湿度への配慮も大切
  • 太陽光発電は、建物の省エネ性能を整えたうえで検討する

夏の電気代を抑えやすい家は、一つの設備だけで決まるものではありません。敷地、ご家族の暮らし方、希望する間取りを伺いながら、住まい全体で無理のない方法を考えていきましょう。

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夏の電気代を抑える家づくりのよくある質問

Q.高断熱の家なら、夏にエアコンを使わなくても涼しいですか?

高断熱の家でも、暑い日は適切な冷房が必要です。断熱性能は、外の熱を伝わりにくくし、冷房で整えた室温を保ちやすくするためのものです。窓から強い日差しが入ると熱がこもることがあるため、日射遮蔽も一緒に考えます。

Q.夏の暑さ対策では、窓と断熱材のどちらが大切ですか?

どちらか一方ではなく、床・壁・屋根の断熱、窓の性能、日射遮蔽をバランスよく整えることが大切です。窓は日射の影響を受けやすいため、性能だけでなく、大きさ・方位・軒や日よけも確認します。

Q.Low-E複層ガラスなら、どの窓にも同じ種類を選べばよいですか?

Low-E複層ガラスには、日射を取り込みやすいタイプと遮りやすいタイプがあります。冬の日射取得と夏の日射遮蔽のバランスは、地域や方位、軒、周辺環境で変わるため、窓ごとに検討するのが基本です。

Q.エアコンは大きい機種ほど電気代を抑えられますか?

大きければ必ず省エネになるわけではありません。建物の断熱性能、窓からの日射、空調する範囲などから必要な能力を考えます。機器の省エネ性能だけでなく、設置位置や空気の通り道も重要です。

Q.太陽光発電は載せた方がよいですか?

太陽光発電は、日中の購入電力量を減らす選択肢の一つです。ただし、屋根の向き、周辺の影、在宅時間、電気料金などで効果が変わります。まず建物の省エネ性能を整えたうえで、個別の発電量と費用を試算して判断しましょう。

Q.高断熱住宅にすると、夏の電気代はいくら安くなりますか?

電気代は、建物の広さや仕様、気象条件、電気料金プラン、家族の人数、在宅時間、設定温度などで変わるため、一律の金額は示せません。計画時には、省エネ性能の計算や設備計画に加え、ご家族の暮らし方も含めて確認することが大切です。

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