WB METHOD / POLLEN & PM2.5
WB工法の家は
花粉やPM2.5対策になる?
第三種換気との違いを解説
湿気を外へ逃がす「壁の呼吸」と、
花粉・PM2.5をフィルターで捕集することは別の働きです。
WB工法についてご説明すると、「壁が呼吸するなら、花粉やPM2.5も室内へ入ってくるのでは?」「逆に、壁から外へ排出してくれるの?」というご質問をいただくことがあります。
WB工法は、室内で発生する余分な湿気や化学物質を、透湿性に配慮した壁から壁体内へ移動させ、壁の中の通気によって外へ逃がしやすくする工法です。
ただし、花粉やPM2.5は、水蒸気やガス状の化学物質とは性質が異なる「粒子」です。WB工法が得意とすることと、花粉・PM2.5への対策を分けて考える必要があります。
先に結論
WB工法は花粉・PM2.5の除去設備ではありません。
ただし、外気を居室へ直接取り込む方式でもありません。
WB工法は、花粉やPM2.5をフィルターで捕集する空気清浄機ではありません。そのため、「WB工法なら花粉やPM2.5を除去できる」とは表現できません。
一方、認定仕様のWB HOUSEは、一般的な第三種換気のように、外壁の給気口から屋外の空気を居室へ直接取り込むことを前提としていません。
WB工法の通気経路には「屋外から室内へ直接給気する経路」がないため、その経路から花粉やPM2.5が入るリスクを抑えやすいことは、構造上の特徴といえます。
ただし、玄関、窓、衣類、洗濯物、建物の隙間など、ほかの侵入経路までなくなるわけではありません。
BASIC DIFFERENCE
湿気・化学物質・花粉・PM2.5は別のもの
「空気中にあるもの」とひとまとめに考えがちですが、水蒸気、化学物質、花粉、PM2.5では、大きさや性質が異なります。
| 対象 | 性質 | 主な対策 | WB工法との関係 |
|---|---|---|---|
| 水蒸気・湿気 | 空気中に含まれる非常に小さな気体状の水分 | 透湿、通気、冷房・除湿、局所換気 | WB工法が得意とする分野 透湿壁と壁体内通気で逃がしやすくする |
| 化学物質 | 建材などから発生するガス状物質を含む | 発生源対策、材料選び、換気・透湿 | WB工法が得意とする分野 ホルムアルデヒド濃度に関する大臣認定を取得 |
| 花粉 | 植物から飛散する比較的大きな粒子 | 持込み対策、室内干し、掃除、空気清浄機 | 壁を通りにくい大きさ ただし花粉除去設備としての保証ではない |
| PM2.5 | 粒径2.5μm以下の微小な粒子状物質 | 外気情報、窓開け調整、対応フィルター、空気清浄機 | 粒径に幅がある WB工法だけで完全に遮断・除去できるとはいえない |
BREATHING WALL
WB工法の壁から花粉・PM2.5が逆流する?
WB工法では、WB専用の透湿クロスと、微細な穴加工を行った石膏ボードを使用し、室内で発生した余分な湿気や化学物質を壁側へ移動させやすい構成をつくります。
図に示す加工石膏ボードの穴は、約1/1000mm、単位を換算すると約1μmです。花粉の大きさは種類によって異なりますが、図に示す約20~50μmの花粉は、この穴よりも大きくなります。
そのため、花粉が透湿壁を通り抜けることは考えにくく、WB工法の壁を通って屋外の花粉が室内へ入り込むことを、主な侵入経路として考える必要はありません。
PM2.5についての重要な注意点
PM2.5は「粒径2.5μm以下」の粒子の総称で、1μmより小さい粒子も含まれます。そのため、石膏ボードの穴との大きさだけを根拠に「PM2.5をすべて遮断できる」とは表現できません。本図は壁の透湿と物質サイズの違いを示すイメージであり、PM2.5除去性能を保証するものではありません。
WBの壁は、屋外空気を室内へ吸い込む給気口ではありません
WB工法の「壁の呼吸」は、換気ファンを使って屋外の空気を壁から室内へ引き込む仕組みではありません。
室内で発生した余分な湿気や化学物質を透湿壁から壁体内へ移動させ、床下から壁の中、屋根側へ続く空気の流れによって外へ逃がしやすくするのが基本的な考え方です。
したがって、「屋外の空気や花粉を透湿壁から室内へ直接取り込む」ということは、WB工法が想定している空気の流れではありません。
IMPORTANT POINT
WB工法の壁は、外気を室内へ直接取り込むための給気フィルターではありません。
室内側から余分な湿気や化学物質を逃がしやすくすることが、本来の役割です。
WB METHOD VS TYPE 3
第三種換気より粒子が入りにくい?
一般的な第三種換気は、外壁に設けた給気口から屋外の空気を居室へ直接取り入れ、トイレや洗面室などの排気ファンから外へ排出します。
給気口には網やフィルターが設けられますが、捕集できる粒子の大きさや性能は製品によって異なります。また、フィルターを細かくすると空気が通りにくくなるため、必要な給気量とのバランスも必要です。
一方、認定仕様のWB HOUSEは、第三種換気のように、外壁の給気口から外気を居室へ直接導くことを前提としていません。
| 比較項目 | 一般的な第三種換気 | 認定仕様のWB HOUSE |
|---|---|---|
| 外気の取り入れ方 | 外壁の給気口から居室へ直接取り入れる | 外気を給気口から居室へ直接取り込むことを前提としない |
| フィルター | 給気口に設置。捕集性能は製品・仕様によって異なる | 家全体の給気フィルターによる粒子捕集を前提としない |
| 壁の役割 | 室内換気とは別に、防湿・通気層を計画する | 室内の余分な湿気や化学物質を壁側へ逃がしやすくする |
| 粒子の直接流入 | 給気フィルターを通過した外気が、そのまま室内へ入る | WBの通気経路として、外気が居室へ直接入る経路を持たない |
| 維持管理 | 給気口・フィルター・排気ファンの清掃と交換 | 通気部材と建物全体の定期確認。粒子対策は別途考える |
丸和ホームの考え方
第三種換気では、フィルターを通した外気を給気口から居室へ直接取り入れます。WB工法では、その直接給気経路を設けないため、給気口を通じて外部の花粉・PM2.5が室内へ入るリスクは、構造上抑えやすいと考えています。
ただし、高性能フィルターを備えた換気設備との性能比較や、住宅全体の粒子濃度を保証するものではありません。
WB METHOD STRENGTH
WB工法が得意とする空気環境
室内の湿気
調理、入浴、部屋干し、人の呼吸などで発生する余分な湿気を、透湿壁から逃がしやすくします。
化学物質
透湿壁と壁体内通気を利用し、室内に化学物質がとどまり続けにくい状態を目指します。
壁の中の湿気
床下から壁の中、屋根側へ空気を流し、壁体内に熱気や湿気をためにくくします。
通気断熱WB工法は、ホルムアルデヒド濃度を基準以下に保てる構造方法として、国土交通大臣認定「RLFC-0001」を取得しています。
この認定は、花粉・PM2.5の除去性能を示すものではありません。WB工法の大臣認定、花粉の通りにくさ、第三種換気との空気経路の違いは、それぞれ分けて説明することが大切です。
ENTRY ROUTES
花粉・PM2.5の主な侵入経路
WB工法に外気を居室へ直接取り込む給気口がなくても、生活の中には別の侵入経路があります。
| 主な経路 | 起こりやすい場面 | 対策の考え方 |
|---|---|---|
| 玄関・勝手口 | 人の出入りや荷物の搬入時 | 外衣や荷物を生活空間まで持ち込まない |
| 窓の開閉 | 花粉・PM2.5が多い時の長時間開放 | 外気情報を確認し、開ける時間や範囲を調整する |
| 衣類・髪・バッグ | 屋外から帰宅した時 | 玄関側で外衣を収納し、手洗い・着替えへつなげる |
| 洗濯物・布団 | 屋外に干したものを取り込む時 | 飛散量が多い日は室内干しを検討する |
| 建物の隙間 | 窓・配管・部材の取り合いに隙間がある時 | 気密性と施工品質を確認する |
花粉・PM2.5対策では、「室内へ入れにくくする」「衣類から持ち込みにくくする」「入った粒子を掃除や空気清浄機で減らす」という複数の対策を組み合わせます。
LAUNDRY & ENTRANCE
部屋干しと玄関動線で持込みを減らす
室内干しで洗濯物への付着を抑える
環境省は、花粉へのばく露を減らす方法の一つとして、洗濯物を屋内へ干すことを紹介しています。
WB工法は室内で発生する湿気を逃がしやすいため、部屋干しを取り入れたいご家庭にとって検討しやすい工法です。ただし、大量の洗濯物を干す場合は、冷房・除湿・除湿機・送風も必要に応じて使用します。
外衣をリビングへ持ち込まない
RETURN-HOME FLOW
玄関
↓
シューズクロークで上着・帽子・バッグを収納
↓
洗面で手洗い
↓
ファミリークローゼットで着替え
↓
リビングへ
玄関クローク、洗面、ファミリークローゼットをつなげることで、外で使用した衣類や荷物を生活空間まで持ち込みにくい動線をつくれます。
AIR PURIFIER
必要に応じて空気清浄機を併用する
室内へ入った花粉・PM2.5などの浮遊粒子を減らしたい場合は、対象粒子に対応した空気清浄機を併用する方法があります。
日本電機工業会では、家庭用空気清浄機について、集じん性能やPM2.5に対する除去性能の試験方法を定めています。
参考: 日本電機工業会「家庭用空気清浄機のPM2.5に対する除去性能試験」
| 確認項目 | 選び方・使い方 |
|---|---|
| 対象粒子 | 花粉・PM2.5など、製品が対象としている粒子を確認する |
| 適用床面積 | 実際に使用する部屋の広さに合った能力を選ぶ |
| 設置場所 | 玄関付近、リビング、寝室など、粒子の侵入経路を考えて配置する |
| フィルター | 清掃・交換時期、交換費用、入手方法を確認する |
空気清浄機は、対象となる粒子を減らすための設備ですが、一般的には外気との入れ替えを行う換気設備ではありません。
WB工法による湿気・化学物質への配慮と、空気清浄機による粒子対策は、それぞれの役割に合わせて併用できます。
ROLE SHARING
空気環境は、役割を組み合わせて整える
| 方法 | 主な役割 |
|---|---|
| WB工法 | 室内や壁の中へ湿気・化学物質をためにくくする |
| 直接給気を設けない構造 | 給気口から外気粒子が居室へ直接入る経路をなくす |
| 空気清浄機 | 室内を浮遊する対象粒子をフィルターで捕集する |
| 室内干し | 洗濯物へ花粉が付着する経路を減らす |
| 玄関動線 | 外衣や荷物に付着した粒子を生活空間へ持ち込みにくくする |
| 掃除 | 床や家具へ落ちた花粉・ほこりを取り除く |
30-SECOND SUMMARY
30秒で分かる、WB工法と花粉・PM2.5
- WB工法は、花粉・PM2.5を除去する空気清浄機ではない
- 花粉はWB加工石膏ボードの穴より大きく、透湿壁を通りにくい
- PM2.5には1μmより小さい粒子も含まれるため、完全遮断とはいえない
- WBの壁は、屋外空気を居室へ吸い込む給気口ではない
- 第三種換気のように、外気を給気口から居室へ直接取り込まない
- 室内干し、玄関動線、掃除、空気清浄機を組み合わせる
FAQ
WB工法と花粉・PM2.5についてよくある質問
Q.WB工法は花粉対策になりますか?
花粉を捕集する設備ではありません。ただし、図に示す花粉はWB加工石膏ボードの穴より大きく、透湿壁を通りにくいと考えられます。また、第三種換気のように外気を給気口から居室へ直接取り込まない点も特徴です。
Q.WB工法はPM2.5を完全に防げますか?
完全に防げるとはいえません。PM2.5は粒径2.5μm以下の粒子の総称で、1μmより小さい粒子も含まれます。WB工法はPM2.5除去設備ではないため、外気情報、窓開け、空気清浄機などを組み合わせます。
Q.外の花粉が「壁の呼吸」で室内へ逆流しませんか?
WB工法の壁は、屋外の空気をファンで室内へ吸い込む給気口ではありません。室内で発生した余分な湿気や化学物質を壁側へ移動させ、壁体内通気から外へ逃がしやすくすることが基本的な働きです。
Q.第三種換気より花粉・PM2.5が入りにくいですか?
一般的な第三種換気は、給気口から屋外の空気を居室へ直接取り入れます。WB工法にはその直接給気経路がないため、給気口を通じた外気粒子の流入リスクは構造上抑えやすいと考えています。ただし、第三種換気のフィルター性能は製品によって異なり、住宅全体の粒子濃度を一律に比較・保証するものではありません。
Q.花粉の多い日も窓を開けてよいですか?
花粉の飛散情報やご家族の体調を確認し、不要な長時間の窓開けを避けるなど調整します。窓を開ける場合は、時間帯や開放範囲、カーテン、開けた後の掃除も含めて考えます。
Q.WB工法の家でも空気清浄機を使えますか?
使用できます。花粉・PM2.5など、対象となる粒子への対策として併用できます。適用床面積、対象粒子、設置場所、フィルターの清掃・交換方法を確認して選びましょう。
Q.WB工法なら「花粉症にならない家」といえますか?
そのような断定はできません。花粉症の症状には個人差があり、住宅の工法だけで発症や症状を防げるものではありません。健康上の不安や症状については医療機関へご相談ください。
CONCLUSION
まとめ|直接給気がないことも、WB工法の特徴
- WB工法は花粉・PM2.5を除去する空気清浄機ではない
- 花粉は加工石膏ボードの穴より大きく、壁を通りにくい
- PM2.5には1μmより小さい粒子も含まれるため、完全遮断とはいえない
- WBの透湿壁は、屋外の空気を室内へ吸い込む給気口ではない
- 一般的な第三種換気のような、外気を居室へ直接取り込む経路がない
- 玄関・窓・衣類・洗濯物など、ほかの侵入経路への対策も必要
- 室内干し、玄関動線、掃除、空気清浄機を組み合わせる
WB工法を「花粉やPM2.5を除去する工法」と表現することはできません。
一方で、湿気や化学物質を外へ逃がしやすくしながら、第三種換気のように外気を給気口から居室へ直接取り込まないことは、WB工法ならではの空気経路の違いです。
工法の役割を正確に理解したうえで、間取り、室内干し、掃除、空気清浄機まで組み合わせることが、ご家族に合った空気環境につながります。
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壁・換気・間取りから、
ご家族に合う空気環境を考えます。
丸和ホームでは、WB工法の透湿、第三種換気との違い、室内干し、玄関クローク、空気清浄機の置き場所まで、暮らしに合わせてご提案します。
※本記事は、認定仕様に適合した通気断熱WB工法と、花粉・PM2.5対策の一般的な考え方を説明したものです。WB工法は、花粉・PM2.5の完全遮断や除去、花粉症などの疾病の予防・治療を保証するものではありません。空気清浄機や換気フィルターの性能は製品によって異なるため、各メーカーの仕様書・取扱説明書をご確認ください。