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WB工法の家は夏にどう働く?通気・透湿壁・省エネ効果を実験データで解説

公開日:2026/07/13(月) 更新日:2026/07/19(日) 家づくりのことWB工法・空気環境

WB METHOD COLUMN

WB工法の家は
夏にどう働く?

壁の中の通気と、室内側の透湿。
夏の働きを実験データとともに解説します。

「家が呼吸する」と表現されることのあるWB工法。
夏は、家の中でどのようなことが起きているのでしょうか。

WB工法の夏の働きには、大きく二つあります。一つは、温度に反応する通気口が開き、床下側から入った空気が壁の中を上昇して屋根側へ抜ける「家の通気」。もう一つは、室内で生まれた余分な湿気や化学物質を、透湿性のある内装や壁を通じて外へ逃がす「壁の透湿」です。

先に結論

夏のWB工法は、通気と透湿によって、
熱気と湿気をためにくくする方向に働きます。

認定仕様では機械式24時間換気を常時運転しないことが基本です。
ただし、冷房・除湿・日射遮蔽・局所換気は必要に応じて使用します。

この記事で分かること

  • WB工法が夏に空気を動かす仕組み
  • 形状記憶合金を使った通気口の役割
  • 透湿壁によって室内の湿気を逃がす仕組み
  • 機械式24時間換気に頼らない大臣認定
  • 冷房負荷・除湿負荷・体感温度の比較実験
  • 高温多湿な富山・石川で考えたいこと
  • WB工法の家でも必要な暑さ・湿気対策

そもそもWB工法とは?

通気断熱WB工法は、断熱性能を確保しながら、壁の中に空気の通り道を設ける家づくりです。季節や気温に応じて通気口が開閉し、夏と冬で壁の中の空気の動き方を切り替えます。

夏は通気口を開いて熱や湿気を外へ逃がしやすくし、冬は通気口を閉じて冷たい外気が入りにくい状態をつくるのが基本的な考え方です。「いつも同じ状態の壁」ではなく、季節に合わせて働き方が変わる点に特徴があります。

さらに、透湿性のある内装と壁を通して、室内で生まれた余分な湿気や化学物質を壁体内へ移動させ、通気層から屋外へ排出します。この「家の呼吸」と「壁の呼吸」という二つの働きが、WB=ダブルブレスと呼ばれる理由です。

WB工法の「通気」は、窓開けとは違います

窓から室内へ風を通すのではなく、主に床下から壁の中、屋根側へと続く通気層に空気の流れをつくります。

参考:WB HOUSE「通気断熱WB工法」

機械式24時間換気に頼らない国土交通大臣認定

通気断熱WB工法は、機械式24時間換気を常時運転しなくても、室内のホルムアルデヒド濃度を基準以下に保てる構造方法として、国土交通大臣認定を取得しています。認定仕様に適合したWB HOUSEでは、機械式24時間換気を常時運転しないことが基本です。

MINISTERIAL APPROVAL

認定名称 通気断熱WB工法
認定番号 RLFC-0001
認定日 2006年8月11日
認定取得者 株式会社ウッドビルド

この認定は、別添に定められた部材・壁の構成・施工方法に適合することが前提です。また、「換気扇を一切使わない」という意味ではありません。調理や入浴など、短時間に多くの湿気・においが発生する場面では、レンジフードや浴室換気扇などの局所換気を適切に使います。

出典:認定情報データベース「RLFC-0001」WB HOUSE公式「よくある質問」

WB工法が夏に働く4つの流れ

1

外気温が上がると、通気口が開く

温度変化に反応する形状記憶合金によって、床下側や屋根側などに設けた通気口が開く方向へ動きます。開閉のために複雑な操作をする必要がなく、季節の変化に合わせて通気経路をつくります。

2

床下側から空気を取り入れる

床下側の通気口から入った空気は、床下の空気と混ざりながら壁の中の通気層へ進みます。WB工法では、この床下側の自動開閉部材を「アンダーヘルス」と呼びます。

3

暖められた空気が壁の中を上昇する

日射などで外壁や屋根が暖められると、通気層の空気も暖まり、上へ向かう自然な流れが生まれます。壁の中に熱気や湿気がとどまり続けないよう、上部へ運ぶ通り道として働きます。

4

屋根側から熱気や湿気を外へ逃がす

壁の中を上昇した空気は、屋根側の通気部材「ハットヘルス」などから外へ抜けます。床下側から屋根側まで連続した経路をつくることで、住まいを包む空気を動かします。

SUMMER AIRFLOW

床下側の通気口 → 壁の中の通気層 → 屋根側の通気口

空気が下から上へ動き、熱気や湿気を外へ運びます。

夏のWB工法に期待される3つの役割

1.壁や屋根まわりに熱気をためにくくする

夏の外壁や屋根は、強い日射によって暖められます。WB工法では、通気層の空気を動かすことで、壁や屋根まわりに熱気がとどまり続ける状態をやわらげます。

これは、室内を冷風で冷やす働きではありません。外から受ける熱の影響を抑えやすくし、断熱材や冷房設備が働きやすい環境を支える考え方です。

2.壁の中に湿気をためにくくする

WB工法は、壁の中の通気だけでなく、透湿性に配慮した壁の構成によって、室内で生まれた余分な湿気やにおい、化学物質を壁側へ移動させます。通気層へ移動した湿気などを、壁体内の空気の流れとともに屋外へ逃がす考え方です。

ただし、WB工法は室内を設定湿度まで機械的に下げる除湿機ではありません。外気が高温多湿な日や、入浴・調理・室内干しなどで湿気が多く発生する時は、エアコンの冷房・除湿や、発生場所に応じた局所換気を適切に使います。

3.機械設備だけに頼りきらない空気の流れをつくる

WB工法の通気口は、温度に反応する形状記憶合金を利用して電気を使わずに開閉します。壁の中の空気は、暖まった空気が上昇する性質を利用して動くため、通気層の排熱を機械設備に頼らない点も特徴です。

一方で、住まい全体の快適性は、WB工法だけで決まるものではありません。断熱性能、窓、日射遮蔽、間取り、冷暖房計画、施工品質を一緒に整えることが大切です。

比較実験で確認された夏の省エネ・快適性

ウッドビルドの比較実験では、通気断熱仕様と一般住宅仕様の両方を、機械換気0.5回/hで運転し、室内で2人分の発熱・発湿を行っています。換気条件をそろえているため、ここで示されている差は、換気扇を止めた効果ではなく、透湿壁の働きを比較した結果として見ることができます。

比較項目 5地域の実験結果 数値が示すこと
冷房負荷 13.1~17.0%削減 室内を冷やすために必要な負荷
冷房潜熱負荷 41.5~50.6%削減 空気中の湿気を取り除くための負荷
年間暖冷房負荷 5.3~8.3%削減 年間を通した暖房・冷房の負荷
冷房未使用時のSET※ 最大1.34~1.56℃低下 温度・湿度などを含む体感温度の指標

とくに大きな差が確認されているのが、空気中の湿気を取り除くための「冷房潜熱負荷」です。夏の心地よさは室温だけでは決まりません。湿気を壁から逃がしやすくする透湿壁の働きが、除湿負荷と体感温度の両面に関係していることが分かります。

出典:株式会社ウッドビルド提供「透湿壁による夏の省エネ効果実験」「透湿壁による夏の快適性の比較」。仙台・東京・名古屋・大阪・福岡の各条件による比較結果です。SET※は標準新有効温度を表す体感温度指標です。実験結果は一定条件下の比較であり、すべての住宅で同じ数値や光熱費削減を保証するものではありません。

WB工法・エアコン・24時間換気は何が違う?

どれも夏の室内環境に関わりますが、働く場所と役割が異なります。エアコン・日射遮蔽・局所換気はWB工法でも必要に応じて使います。一方、認定仕様のWB HOUSEは、シックハウス対策のための機械式24時間換気を常時運転しない点が一般的な換気住宅との大きな違いです。

仕組み 主に働く場所 夏の主な役割 できないこと
WB工法 室内側の壁・床下・壁の中・屋根側 通気と透湿で熱気・湿気・化学物質を逃がしやすくする 設定温度まで室内を冷やす
エアコン 室内 室温・湿度を調整する 一般的な機種では外気との入れ替え
一般的な24時間換気 室内と屋外 室内の空気を計画的に入れ替える 室温を直接下げる
日射遮蔽 窓・建物の外側 強い日差しを室内へ入れにくくする 湿度や空気を直接調整する

WB工法だから、24時間換気を止めてよい?

認定仕様に適合したWB HOUSEは、機械式24時間換気を常時運転しないことが基本です。国土交通大臣認定「RLFC-0001」は、機械換気に頼らずシックハウス対策として求められる性能を確保できる構造方法に対する認定です。ただし、調理・入浴時の局所換気や冷房・除湿まで不要になるわけではありません。

夏の省エネは、透湿壁と機械換気の両面で考える

WB工法の夏の省エネ性には、二つの視点があります。一つは、比較実験で確認された透湿壁による冷房負荷・冷房潜熱負荷の軽減。もう一つは、機械式24時間換気を常時運転しないことによる、換気ファンの消費電力と機械排気に伴う冷暖房負荷の軽減です。

第三種換気は、暑く湿った外気を給気口から室内へ取り入れ、冷房・除湿した室内空気を機械で排出します。WB工法は機械による連続排気を前提としないため、換気による熱損失を抑えやすいことも特徴です。

実際の光熱費は、建物の大きさ、断熱・気密、窓、日射、冷暖房設備、設定温度、家族構成、気象条件などによって変わります。そのため、特定の削減額を約束するのではなく、省エネにつながる仕組みと実験条件を分けて確認することが大切です。

WB工法なら、夏にエアコンはいらない?

WB工法は、エアコンの代わりになる冷房設備ではありません。壁の中の熱気を逃がしやすくしても、外気温が高い日や日差しの強い日には、室内も暑くなります。熱中症を防ぐためにも、室温や体調に応じて冷房を適切に使用してください。

大切なのは、「エアコンを使わない家」を目指すことではなく、「エアコンで整えた環境を保ちやすく、必要以上の負荷をかけにくい家」をつくることです。

夏の快適性は、組み合わせで考えます

WB工法による壁内通気 + 断熱性能 + 窓の日射遮蔽 + 適切な冷房・除湿 + 間取りと空気の流れ

富山・石川の夏とWB工法

富山・石川の夏は、気温の高さに加えて、梅雨から夏にかけての湿気も暮らし心地に影響します。室内干しが多いご家庭では、洗濯物から出る水分も加わるため、室温だけでなく湿度の逃がし方を考えることが大切です。

また、強い日差しを受ける屋根や西面の外壁、2階の天井付近には熱が集まりやすくなります。WB工法は壁や屋根まわりの通気に配慮しますが、軒・庇・外付け日よけ、窓の性能、屋根や天井の断熱も欠かせません。

丸和ホームでは、WB工法だけを単独で考えるのではなく、敷地の日当たり、ご家族の生活時間、室内干しの量、希望する間取りなどを伺いながら、断熱・日射・空調・局所換気・湿気対策を住まい全体で計画します。

夏を心地よく過ごすために、WB工法と一緒に考えたい5つのこと

  1. 窓から日差しを入れすぎない
    方位に合わせて窓の大きさやガラスを選び、軒・庇・外付けスクリーンなどで日射を遮ります。
  2. 屋根・壁・窓をバランスよく断熱する
    通気層が熱を逃がす働きと、断熱層が室内へ熱を伝わりにくくする働きを組み合わせます。
  3. エアコンの位置と能力を建物に合わせる
    床面積だけで決めず、断熱性能、吹き抜け、階段、日射の入り方、空気の戻り道まで確認します。
  4. 湿気が多い場所を間取りから考える
    ランドリールーム、洗面脱衣室、収納などに空気がこもらないよう、冷房・除湿・局所換気・扉の位置を検討します。
  5. 通気部材や設備の扱い方を確認する
    点検方法や注意点は建物の仕様によって異なります。引き渡し時の説明を確認し、異常を感じた時は施工会社へ相談します。

丸和ホームのWB工法

丸和ホームでは、富山・石川の暑さ、寒さ、湿気に向き合い、壁の中まで空気の流れを考えるWB工法をご提案しています。目に見えない部分だからこそ、模型や資料を使いながら、夏と冬でどのように働き方が変わるのかを丁寧にお伝えします。

空気感や湿気の感じ方は、図や文章だけでは伝わりにくいものです。WB工法に興味がある方は、見学会やモデルハウスで、一般的な第三種換気との違い、大臣認定、初期費用と維持費まで含めてご確認ください。

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まとめ|夏は、壁の中を空気が通る季節

  • 気温が上がると、形状記憶合金を使った通気口が開く方向へ動く
  • 床下側から入った空気が、壁の中を上昇して屋根側へ抜ける
  • 壁や屋根まわりに熱気・湿気をためにくくする働きがある
  • 透湿壁が、室内の余分な湿気や化学物質を壁側へ移動させる
  • 認定仕様では、機械式24時間換気を常時運転しないことが基本
  • WB工法は冷房設備ではなく、エアコンや日射遮蔽との組み合わせが必要
  • 調理・入浴時の局所換気は、WB HOUSEでも必要に応じて使用する

WB工法の夏の働きは、「家の中へ風を送る」というより、「壁の中に熱気や湿気をためないための通り道をつくる」と考えると分かりやすくなります。丸和ホームでは、その仕組みと断熱・空調計画を組み合わせ、北陸の夏を無理なく心地よく過ごせる住まいをご提案します。

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WB工法の仕組み、比較実験、大臣認定、第三種換気との違いについて、見学会・家づくり相談で詳しくご説明します。

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WB工法の夏の働きについて、よくある質問

Q.WB工法の家は、夏にどのように空気が流れますか?

気温が上がると床下側や屋根側の通気口が開く方向へ動きます。床下側から入った空気が壁の中の通気層を上昇し、屋根側から外へ抜けることで、壁や屋根まわりに熱気や湿気をためにくくします。

Q.WB工法の家なら、夏にエアコンはいりませんか?

WB工法は室温を設定温度まで下げる冷房設備ではないため、暑い日はエアコンが必要です。壁内通気、断熱、日射遮蔽、適切な冷房・除湿を組み合わせることで、夏の快適性を整えます。

Q.WB工法と24時間換気は同じものですか?

同じものではありません。一般的な24時間換気は機械設備で室内空気を入れ替えます。WB工法は、透湿壁と壁体内通気によって室内の湿気や化学物質を外へ逃がす工法です。認定仕様に適合したWB HOUSEは、機械式24時間換気を常時運転しないことが基本です。

Q.WB HOUSEでは換気扇を一切使わないのですか?

いいえ。家全体の機械式24時間換気と、キッチン・浴室などの局所換気は役割が異なります。料理や入浴で短時間に多くの湿気・においが発生する場面では、レンジフードや浴室換気扇を必要に応じて使用します。

Q.夏になると、通気口は自分で開ける必要がありますか?

WB工法の主な通気部材は、温度変化に反応する形状記憶合金を利用して開閉します。ただし、採用している部材や室内側の調整方法は建物の仕様によって異なるため、引き渡し時の説明や取扱方法をご確認ください。

Q.WB工法なら、室内の湿度は必ず低くなりますか?

湿度は外気条件、間取り、洗濯物の量、入浴や調理、冷房・除湿の使い方などでも変わるため、一定の数値を保証するものではありません。WB工法は湿気を壁から逃がしやすくしますが、高温多湿な日はエアコンの冷房・除湿や局所換気も適切に使います。

Q.WB工法では夏の光熱費がいくら安くなりますか?

延床面積、断熱・気密、窓、日射、冷房設備、設定温度、家族構成、気象条件などで変わるため、一律の金額では示せません。ただし、透湿壁による冷房・除湿負荷の軽減に加え、換気ファンの運転電力と機械排気による熱損失を抑えやすいことは、WB工法の省エネ面の特徴です。

Q.WB工法の通気部材にメンテナンスは必要ですか?

通気部材の位置や点検方法は、建物の仕様によって異なります。ご自身で無理に分解せず、引き渡し時に確認した方法で点検し、開閉や通気に異常が疑われる場合は施工会社へご相談ください。

※掲載内容は、認定仕様に適合した通気断熱WB工法の基本的な考え方です。実際の部材・操作・点検方法は建物ごとに異なるため、設計図書・取扱説明書を確認し、不明な点は施工会社へご相談ください。

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